ターゲット |
がん種 |
開発状況 |
SSTR (ソマトスタチン受容体)
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神経内分泌腫瘍
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・Lutathera ®(Novartis社)が2017年に欧州、2018年に米国、2021年に日本で承認 ・米Point Biopharma社がP3を実施中
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PSMA (前立腺特異的膜抗原)
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前立腺がん
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・PluvictoTM(Novartis社)が2022年に米国で承認 ・豪Telix社がP3を実施中 ・米Lantheus社がP2を実施中
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インテグリンαvβ3/5
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脳腫瘍など
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・PDRファーマがNovartis社に海外における開発・販売権をライセンス
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FAP (線維芽細胞活性化タンパク質)
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固形がん
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・米Clovis OncologyがP1を実施中
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2022年4月28日木曜日
次世代放射線医薬品の開発状況
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。2022/4/14のブログでご説明した次世代放射線医薬品は海外、特に米国で開発が進んでいます。
主な次世代放射線治療のターゲットと、治療薬の開発状況は以下の通りです。
海外では放射性医薬品市場が75.5億USD(2021年、約9,800億円、※1)、年率10~20%で成長しているとのことです(※1、2)。放射性医薬品には大きく診断薬(SPECT診断、PET診断)と治療薬がありますが(※3)、今後大きく伸びると予想されているのが治療薬で、現在臨床段階にある上の表の次世代放射線治療薬が実用化されることが期待されています。
※1:株式会社グローバルインフォメーション
※2:BofA分析資料
※3:SPECT検査、PET検査についての説明はこちら
PDRファーマは、国内において数少ない放射性医薬品に関するインフラを持つ企業、かつ、ルタテラの国内開発経験もあるということで、実績を活かし海外の開発先行品を導入していきたいと考えています。特に注目しているのはPSMAで、治療効果のポテンシャルが高く、マーケット性も高いため、国内導入を積極的に進めていきたいと考えています。
また、ペプチドリームとPDRファーマが共同で新規のRI-PDC医薬品を創製していくことも考えています。まずは、2022年下期中に最初の臨床候補化合物の選定を完了することを目指しています。この自社品については、日本ではPDRファーマが開発・製造・販売をすべて一気通貫で行い、海外市場については他社と共同開発または導出することによって価値最大化を進めていきたいと考えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
BMS社がペプチドリームとの創薬共同研究開発による医薬品候補化合物で新たなフェーズ1試験を開始しました
みなさま、こんにちは。
ペプチドリームの創薬共同研究開発先の一社であるBMS社が、新たなフェーズ1試験を開始しました(リンク)。
BMS社はペプチドリームとの創薬共同研究開発で見出した免疫チェックポイント阻害ペプチド(BMS-986189)のフェーズ1試験を2016年12月に完了しており、安全性や薬物動態に関して良好な結果を確認していました。
今回は、BMS-986189から派生した薬剤について、新たなフェーズ1試験を開始します。
試験はイギリスで実施され、136人の健常者を対象に安全性と忍容性を検証することを目的としています。
現時点では試験内容についてあまり多くの情報が公表されていませんが、今回の試験は終了後30カ月以内に詳細を公表する見通しになっています。
特殊環状ペプチドの臨床開発の進捗ということで、大変期待しています。本プログラム、さらに他のプログラムについても何か進捗があり次第、お伝えしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
2022年4月27日水曜日
ペプチドリーム紹介動画を更新しました
みなさま、こんにちは。
ペプチドリームのトップページの動画を更新しました。右側の中段です。
(リンク)
3/24の株主総会の後、会場で流したもので、前半ペプチドリームのこれまでの主なトピックを振り返り、後半は今後の方向性についてリード社長が説明しています。
ぜひご覧いただけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。
2022年4月19日火曜日
武田薬品のウェブサイトの対談コーナーにCOO舛屋が登場しました
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。2020年より共同研究開発を実施している武田薬品の「パートナークロストーク」というウェブサイトのコーナーにペプチドリームの舛屋が参加させていただきました(リンク)。
これは、武田薬品の方とパートナーが創薬にかける想いと共同研究によって描く未来を語り合うというもので、vol.1のCiRAとのトークに続き、vol.2でペプチドリームを取り上げていただきました。
今回対談に登場された武田薬品の吉田さまは、ニューロサイエンス創薬ユニット リサーチマネージャーとして、湘南研究所で中枢疾患への創薬研究を担当されてらっしゃいます。2020年12月の神経筋疾患領域での提携に続き2021年7月の中枢神経系疾患領域での提携も実施し、1年以上ペプチドリームと共同研究を続けてくださっています。
対談の中では共同研究に至るまでのエピソードや、お二人の創薬にかける思い、創薬におけるパートナリングの活発化など、様々なテーマについてトークが広げられています。
創薬における共同研究の雰囲気が伝わってきますので、ぜひご覧になってみてください。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
2022年4月14日木曜日
セラノスティクスについて
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
今回は、経営説明会でお話した次世代放射線治療であるセラノスティクスについてご説明します。
がんの三大療法の1つである放射線治療ですが、従来からの方法は放射線を外から照射するというものです。その場合、放射線が正常細胞にも照射されてしまい、骨髄抑制などの副作用につながります。一方、次世代放射線治療は以下のような方法で行います。
セラノスティクスとは
まずペプチドに軽めの放射性物質(=診断用RI(※1))を結合します。それを用いてPET(※2)診断を実施します。これにより、治療可能ながん細胞が体内のどこにあるか確認することができます。次にまったく同じペプチドを使って今度は治療のための放射性物質を結合させ、投与します。そうするとがん細胞特異的に放射性物質が到達してがん細胞の近傍で放射線を発生させることにより、がん細胞のDNAを切断します。この一連の流れによりがん細胞だけを殺すというピンポイントな治療が可能になります。
※1:RI:radioisotope、放射性物質
※2:PET:positron emission tomography(陽電子放出断層撮影)。放射性の薬剤を体内に投与し、放出されるガンマ線の体内分布をPETカメラを使って画像化する診断方法
※2:PET:positron emission tomography(陽電子放出断層撮影)。放射性の薬剤を体内に投与し、放出されるガンマ線の体内分布をPETカメラを使って画像化する診断方法
ペプチドリームのペプチドはこのキャリア―として理想的な性質を持っていると考えています。
Theranosticsのキャリアに求められる条件 |
特殊環状ペプチドの特長 |
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選択性が極めて高い |
目的とする細胞・組織へ特異的に集積 |
高い選択性を実現可能 |
素早く排出される |
作用後の正常細胞への影響を最低限に抑制 |
薬物動態のコントロール/デザインが可能 |
品質管理が容易 |
放射性物質の数量・品質を厳密に制御 |
均質に化学反応でconjugationが可能 |
放射性物質のキャリア―に求められる性質と、ペプチドリームの特殊環状ペプチドの特徴を比較すると、非常に良く合っており、ペプチドは放射性医薬品の領域で長所を活かしやすいのです。
次回は次世代放射線医薬品の開発状況をテーマにお伝えしたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらもご覧ください
(放射性物質をもちいた治療薬について説明しています)
2022年4月13日水曜日
川崎市の小学生むけの副読本に参加しました
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
4月より川崎市立の小学校で配られるキャリア教育のための副読本に、ペプチドリームも参加しました。「小学生のためのお仕事ノート」というタイトルです。
近年、学校教育にキャリア教育を充実させることが盛り込まれています。その一環として、小学生に働くことへの関心や、身近な仕事への気づきを促すことを目指す本となっており、ペプチドリームは川崎市の地元企業として参加させていただきました。
橋の開通後、会社の前を通行される方が増え、小学生が自転車で走っていくのも見かけます。地元の方にもっとペプチドリームの存在を知っていただきたいですし、この副読本を読んだ小学生が将来ペプチドリームに就職なんてことになったら非常にうれしいです。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
2022年4月8日金曜日
MPCについて
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。2022/3/24の経営説明会で「MPC」という新たな創薬アプローチの考え方について説明させていただきました。
ペプチドリームの3つの創薬アプローチ
これまで、創薬アプローチは①ペプチド、②低分子、③PDCという分類をしていました。
①ペプチドは、ペプチドそのものを薬にするという、もっともベーシックなアプローチです。②低分子とは、ヒットペプチドの構造情報をもとに低分子医薬品をデザインし、開発していくというアプローチです。対象疾患などによって経口剤として開発したいというニーズがある場合など、このようなアプローチを取っています。ペプチドと別の化合物の複合体を作るアプローチはこれまで③PDCというご説明をしていましたが、今回MPCというアプローチをご紹介したいと思います。
PDCとは
あらためてPDCを説明すると、PDCとはペプチドを使って薬効成分を目的の場所に運ぶというものです。ペプチドはあくまで、キャリア―・運び屋であり、抗体・核酸・低分子など様々なものを運ぶことができます。PDCの代表的な用途としては
・がん細胞に特異的に発現しているレセプターに結合するペプチドを用いて、薬効成分をがん組織に運ぶ
・血液脳関門と呼ばれる脳のバリアを通過して薬効成分を脳に運ぶ
などがあります。
また、PDCが他のモダリティ(※)の成長を牽引するという点も注目されています。2021年のAlnylam社との提携にあるように、核酸医薬品は肝臓以外の組織へのデリバリーの手法が確立していないため、核酸医薬品との複合体は高い期待を集めています。
2021年はPDCの領域で武田薬品・Alnylam社と、大きな新規提携を2つ行い、PDCがペプチドリームの事業面で大きなウエイトを占めるようになってきています。
※モダリティ:医薬品の種類・タイプ・治療手段。ペプチド、核酸、遺伝子治療、細胞治療などが新しい創薬モダリティとして注目されています。
4つ目の創薬アプローチ:MPCとは
MPCは今回新たなコンセプトとして説明させていただきました。PDCが薬効成分を運ぶ「運び屋」であるのに対して、MPCというのは複数つなげた成分がすべて薬効を持つというものです。
Biohaven社と行っているBHV-1100については、これまでPDCという言い方をしてきましたが、正確にいうとMPCであるということです。ペプチドリームが創製したペプチドはCD38に結合するという機能を持っており、Biohaven社のARMという分子は免疫細胞をリクルートしてくる機能を持っており、両方が薬効を持っています。
抗体を使って複数ターゲットへアプローチし相乗効果を狙う場合、下図のバイスペシフィック抗体というのがあります。これは2つの抗原に同時に結合できるタイプの薬剤です。複数の抗体医薬を同時に投与するというやり方もあります。
バイスペシフィック抗体
これらの既存のアプローチはMPCを使ってもできます。さらに、ペプチドを使うことにより、
・多剤の組み合わせが実現可能
・抗体医薬品の問題となる免疫原性の問題を回避できる
・開発期間・コストを大幅に削減できる
というメリットがあると考えています。この「多機能」薬剤の領域をMPCを使って大きく前進させたいと考えています。ペプチドリーム社内での技術的な開発はほぼ完了しており、どのターゲットを組み合わせるかという議論を行っています(パートナーと行っているものも一部あります)。MPCはPDCの次にペプチド創薬を牽引する領域として非常に期待できると考えています。今後、個別のプログラムについて、具体的にお話できる段階になったらご説明したいと考えています。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
2022年4月4日月曜日
FTSE Blossom Japan Sector Relative Indexの構成銘柄に選定されました
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
ペプチドリームはこの度新しく設定された「FTSE
Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄として選定されました。これは各セクターにおいて相対的にESGの対応に優れている日本企業のパフォーマンスを反映するインデックスで、日本株493銘柄が対象となっています。
「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」は2022/3/30に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のESG指数として新たに採用され、7,600億円規模でのパッシブ運用が開始されたということです(リンク)。
ペプチドリームはESGへの取り組みを強化しており、直近では2022/1より自社事業活動でカーボンニュートラルを実現することを発表しました(リンク)。また、2022/3/24に実施された株主総会では、独立社外取締役を取締役会の議長として定めることが可能となる定款変更が承認可決されました(リンク)。
今後も、ESG強化のための施策を継続していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」は2022/3/30に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のESG指数として新たに採用され、7,600億円規模でのパッシブ運用が開始されたということです(リンク)。
ペプチドリームはESGへの取り組みを強化しており、直近では2022/1より自社事業活動でカーボンニュートラルを実現することを発表しました(リンク)。また、2022/3/24に実施された株主総会では、独立社外取締役を取締役会の議長として定めることが可能となる定款変更が承認可決されました(リンク)。
2022年4月1日金曜日
日刊工業新聞でリード社長のインタビューが掲載されました
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
昨日2022年3月31日の日刊工業新聞「製薬『変革への道筋』」でリード社長のインタビューが掲載されました。ペプチドの経口化技術などにつきコメントいたしました。
ぜひご覧になってみて下さい。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
ペプチグロースで「BDNF代替ペプチド(PG-003)」の販売を開始します
みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
ぺプチグロースで2022年4月初旬より、脳由来神経栄養因子(BDNF)の代替となるペプチド、PG-003の販売を開始します。
ペプチグロースではPG-001~003に加えて、数十種類の成長因子・サイトカインをターゲットに、「成長因子代替ペプチド」を開発しています。具体的にはこちらのページをご参照ください(リンク)。
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらもご覧ください
ぺプチグロース、HGF代替ペプチド (PG-001)販売開始
ペプチグロースからPG-002販売開始
どうぞよろしくお願いいたします。
こちらもご覧ください
ぺプチグロース、HGF代替ペプチド (PG-001)販売開始
ペプチグロースからPG-002販売開始
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