2021年5月31日月曜日

ペプチドリーマー

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。本日はみなさんに報告があります。私は本日付でペプチドリームを退職します。

思えば、5月31日は私にとって記念すべき日です。改めて過去の日記を見直したのですが、私が初めてペプチドリームを訪問し、窪田さんと1対1の面談を行ったのが2012年5月31日です。ここから私とペプチドリームの関係が生まれたので、ちょうど丸9年のつきあいとなります。2013年6月に上場した後は、私がもっともペプチドリームのレポートを書き、ペプチドリームのプレゼンをしたアナリストとなりました。私が2014年9月末にみずほ証券のアナリストをやめて、再生医療系バイオベンチャー企業に移った時も1年半でアナリストに復帰したのですが、その主因は私がいなくなった後、ほとんどすべてのバイオアナリストが日本で一番優れたバイオ企業がそーせいというプレゼンをしているということを親しい機関投資家から聞いたからです。アナリストに復帰し、ペプチドリームが圧倒的にナンバーワンだというプレゼンを行いました。その後、窪田さんからペプチドリームにはIR広報の専属の部署がないので、ぜひ一から立ち上げてほしい、ペプチドリームの内容を内部からきちんと投資家に伝えることを岩田さんにお願いしたいとの依頼があり、引き受けることにしました。ペプチドリームの入社日が2017年6月1日ですからそこからちょうど丸4年です。

入社時のペプチドリームの企業価値(時価総額)は約3,000億円でしたが、現在はその倍以上(今年1月には8,000億円を超えました)となりました。機関投資家の持ち株比率は入社時の2017年6月末が42.1%でしたが、2020年12月末で60.6%と大幅に伸びました。ここでいったん、ペプチドリームにおける私のミッションを終了させていただきます。これから日本バイオベンチャー企業初の時価総額1兆円へさらなる企業努力とIRが必要になりますが、それは後任にまかせたいと思います。

ワクワクさせてくれるのではなかったのかとの声が読者のみなさまから聞こえてきますが、ペプチドリームの事業は順調であり、私がいなくてもワクワク情報は順次発表できると思っています。

これから私は再び、新たな会社でIR広報の部署を一から立ち上げる仕事に就く予定です。私の人生を振り返ると新しい組織の立ち上げばかりをしてきました。証券会社初のバイオ専属の調査チームを立ち上げ、SBI証券で機関投資家向け企業調査部を立ち上げ、そしてペプチドリームでIR広報部を立ち上げました。私は実年齢よりも10歳程度若く見られるのですが、新しい組織を立ち上げ、軌道に乗せることばかり考えていることが若さの秘訣かもしれません。今回も一度一緒に仕事をしたいと思っていた尊敬する人物からIR広報の部署を一から立ち上げてほしいとの依頼があり、新たな挑戦を決断しました。

繰り返しになりますが、私は筋金入りのペプチドリーマーです。創業者の窪田さん、菅さんと何度も話をする機会をいただき、ペプチドリームの素晴らしさ(技術と理念等)を誰よりも理解してましたので、IR広報部長に就任後も自信をもって、誠実に真摯にIRをしてきました。このIR広報ブログは私の心血を注いだものです。いかにわかりやすく伝えるかを寝ても覚めても考えてきました。今回で通算460回目のブログになります。これまで多くの投資家さんからブログ読んでますと声をかけられたり、励ましの手紙やはがき、メールをいただきました。最後のメッセージとなりますが、これまでIR広報ブログを読んでいただきありがとうございました!感謝いたします。私の後任のIR広報ブログもぜひ読んでくださいね。


※写真は台湾IRの際に、願い事をランタン(天燈)に書いて順調に上がったら願いが叶うという有名な場所で、ペプチドリームの業績が順調に推移することと株価が上昇することを願ったものです。見事に上空に上っていきました。

2021年5月27日木曜日

菅教授が日本化学会の次期会長候補に内定

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。5月11日に公益社団法人 日本化学会は、会員投票の結果、菅裕明氏(東京大学・教授)が2022・2023年度の会長候補に内定したと発表しました。菅教授はいうまでもありませんがペプチドリームの創業者のひとりです。

日本化学会は1878年(明治11年)に創立され、会員約3万人を擁する我が国最大の化学の学会です。その会長候補に内定したのですからすごいことです。ちなみに現在の会長は株式会社三菱ケミカルホールディングスの取締役会長の小林喜光氏です。

化学分野なのかと思う方もおられると思いますが、実は菅教授は化学と生物の両方を研究された方であり、この二刀流だったことこそがペプチドリームのコア技術であるPDPS関連技術が生まれる主因だったと私は考えています。

菅教授は自らを異端と呼び、“異端”を信念と熱意をもってやってきたと話されてました。元・国会議員秘書の私が菅教授が日本化学会の会長と聞いてイメージするのは、自民党で主流ではなく異端だった小泉純一郎氏が自民党総裁選で勝ち、首相になった時のことです。様々な規制改革に挑戦しました。私の個人的な思いですが、国を想い、海外事業にも精通し、実行力のある菅教授が来年5月以降、どのようなことを打ち出していくのかを楽しみにしたいと思います。

サステナビリティレポートを更新しました

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。サステナビリティレポートの内容を更新し2021年5月版として当社Webサイトに掲載しました。

サステナビリティ(Sustainability)とは「持続可能性」という意味です。企業経営でいえば、例えば創薬ベンチャー企業が今期だけ業績を良く見せようと考えた場合、従業員を削減し研究開発費を抑えれば前期よりも業績の数字としては改善するということを見せることはできます。だたし、こんなことを続ければ、来期以降の企業の成長は大幅に遅れてしまいます。今、企業の評価で求められていることは、“持続的な成長”ができる企業かどうかです。これを判断するためは、財務情報(企業業績等)と非財務情報(ESG:環境・社会・ガバナンスの取り組み等)の両面でみるというのが世界の主流になっています。

ブログに業績に関係ないことを書くなと意見をいただくことがありますが、ブログだからこそ積極的にペプチドリームの非財務情報を開示すべきと考えております。先日の株主通信を含めてぜひ我々のESGの取り組み、活動をご覧いただけたらと希望します。※女性の社外取締役が新たに加わったこともあり、役員の写真も全員新しく取り直しております。みなさん、なかなか素敵に撮れています。

サステナビリティレポート2021年5月版

2021年5月25日火曜日

日刊工業新聞にインタビュー記事掲載

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。5月25日の日刊工業新聞のヘルスケア面に新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に関して、当社副社長・金城のインタビュー記事が掲載されています。

私はこのインタビューには同席しなかったのですが、ペプチドは常温保存が可能なため「コールドチェーンフリーで、冷蔵や冷凍ができない地域でも流通させられる」等、そうなんだと思う内容も紹介されています。

2021年5月18日火曜日

環境に優しい社会貢献

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。当社はコンタクトレンズのアイシティが主催している「ecoプロジェクト(使い捨てコンタクトレンズの空ケース回収活動)」に2018年8月から参加しています。回収した空ケースは、リサイクル業者に買い取っていただき、その収益は全額(財)日本アイバンク協会へ寄付されています。

この活動は2010年4月から始まり2021年4月現在、累計で空ケース約3億9千万個を回収、累計の寄付金は約914万円となります。二酸化炭素に換算すると1,095t-CO2、東京ドーム65.6個分の二酸化炭素の削減に貢献していることになります。

当社は昨年9月からの約9カ月間で約2,650個を回収し、2021年5月15日付で提供しました。これまでの累計では1万3,040個を回収し、提供したことになります。環境に優しい社会貢献を会社全体で取り組んでおります。

2021年5月13日木曜日

2021年12月期第1四半期決算を発表、第1四半期としては過去最高の業績を達成

みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。5月13日(木)の15時30分に2021年12月期第1四半期決算を発表しました。売上高は14.5億円(前年同期比3.7倍)、営業利益は4.3億円となりました。第1四半期の業績としては過去最高となります(これまでの最高は2017年6月期第1四半期の売上高7.9億円、営業利益3.8億円です)。

通期計画に対してほぼ想定通りの進捗となっており、2021年12月期の通期業績予想の変更はありません。

2021年3月末時点のプログラム数は合計121となりました。1年前と比べると10プログラム増加しています。今回の注目点は、当社関連会社ペプチエイドが新型コロナウイルス感染症治療薬PA-001の前臨床試験を開始しましたので、GLP安全性試験-IND申請のステージのプログラム数が8から9へ増加したことです。

特殊環状ペプチドの有用性への理解が拡がっており、創薬に限らず様々な話が舞い込んでいます。ペプチドリームは順調に推移していると考えています。

 

2021年5月12日水曜日

Sosei Heptaresとの戦略的共同研究の成果

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。12日(水)の15時30分に「Sosei HeptaresとのPAR2アンタゴニスト・ペプチドに関する共同研究におけるマイルストーン達成のお知らせ」をリリースしました。

当社とそーせいグループ株式会社の子会社である英国Heptares Therapeutics社(以下 両社を総称して Sosei Heptares)は、2017年6月に炎症性疾患の治療において重要な役割を担っているGタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とする新規治療薬の研究開発・商業化を目的とした戦略的共同研究契約を締結しました。創薬ターゲットは、炎症性疾患や疼痛において重要な役割を担っているGPCRであるプロテアーゼ活性化受容体2(PAR2)です。

PAR2は、細胞膜を7回貫通している構造の受容体で、体内の酵素(トリプシン等)によって受容体の細胞外にある端に近い箇所が切れ、その切れた先端領域が、同じ受容体の第2ループに結合することで活性化し、細胞内にシグナルを送るという独特の活性化機序となっています。そのため、PAR2は既存の創薬手法ではアプローチするのが困難な創薬ターゲットとして知られています。

しかし、両社のプラットフォーム技術(StaRとPDPS)を組み合わせることで、PAR2に対する選択的アンタゴニスト(受容体拮抗剤)として高い活性を有し、かつ経口投与に適した新規ペプチドの創製に成功しました。炎症が消化管に起こる病気である炎症性腸疾患(IBD)における炎症・疼痛に対する経口治療薬として、共同で前臨床試験を実施するとともに、様々な提携および導出の可能性についても検討してまいります。個人的には今回のニュースリリースは製薬企業が関心をもつ内容と思っています。楽しみな化合物がまた一つ増えました。

2021年5月7日金曜日

第一四半期の決算発表日

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。当社の2021年12月期第1四半期決算の発表は5月13日(木)の15時30分を予定しております。