みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
2022/8/9にRayzeBio社との提携の拡大についてプレスリリースさせていただきました。
RayzeBio社は2020年に設立され、アルファ線核種を活用した新規の放射性医薬品の開発を目指すバイオテック企業です。固形がんを対象に、すでに臨床的には検証済み、しかし未だ放射性医薬品の対象にはなっていないターゲットを選別し、効果的・効率的な薬剤の開発を進めています。
ペプチドリームとRayzeBio社は2020年8月にペプチド放射性医薬品(RI-PDC)の創製に関する戦略的共同研究開発契約を締結しました。(リンク)。
この時点の契約内容は、複数のプログラムでRI-PDCの開発を進めるにあたり、ペプチドリームが非臨床段階までの研究開発を主導し、RayzeBio社がその後の臨床開発・商業化を主導するというもので、開発・商業化に関する全世界の権利はRayzeBio社が持っていました。
今回の提携拡大により、まず、①共同開発プログラムが追加されました。それに伴い、戦略的提携の期間が延長されました。また、②共同開発プログラムの日本の開発・商業化権利について、ペプチドリームがオプション権を取得しました。
この②については非常に注目していただきたいポイントでして、PDRファーマが会社として加わり、今後進めていきたい方向性を今回形として示すことができました。①
ペプチドリームがRI-PDCの創製を実施
②
海外パートナーが海外での開発・製造・販売を実施
③
先行した海外での臨床データを活用し、国内でPDRファーマが効率的に開発を実施、日本での製造・販売を行う
というものです。
ペプチドリームには海外パートナーからのロイヤルティ収益が期待でき、
PDRファーマには国内の製品売上が期待できます。
今回は既存の契約の変更として実施しましたが、今後RI-PDCの提携を海外企業と実施する際には、最初から日本の権利はペプチドリームに残して導出を行う、ということも積極的に行っていきたいと思います。
RayzeBio社やNovartis社と共同で、あるいは自社で進めているRI-PDCプログラムは順調に進んでおり、今期後半~来期にかけて臨床候補化合物の特定を目指しています。