2020年12月17日木曜日

大鵬薬品と新規契約を締結しました

 みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。当社は17日の8時30分に「大鵬薬品とのPDPS自動化プラットフォームの運用に関する非独占的ライセンス許諾契約締結のお知らせ」を発表しました。本契約に伴い、当社は技術ライセンス料(契約一時金)を受領します(金額は非開示、2020年12月期第4四半期の売上高に計上されます)。

PDPS自動化プラットフォームとは、これまで手作業で行っていたペプチドリーム独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPSによる医薬品候補化合物のもとになる化合物ペプチドの探索(スクリーニング)を自動化したもので、自動分注機では世界トップシェアのTecan(テカン)社と共同開発を行い、Tecan社のラボオートメーションに搭載し、標的分子(ターゲットタンパク質)をセットするだけでスクリーニングが自動で行われる自動化装置として仕上げました。

今年に入り実際に同装置を当社の研究所で使用して完成度を高めました。技術の完成度が高まった今年の夏ごろからいくつかの製薬企業に技術紹介を開始しました。複数の企業が関心を示していただいており、今回の大鵬薬品との契約が第一弾となります。

当社の新たな創薬パートナー企業となりました大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」「免疫・アレルギー」「泌尿器」の3領域に特化した研究開発型スペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進されております。

今回のニュースリリースの中で、大鵬薬品の常務取締役 宇津木照洋氏から「PDPSは、特殊ペプチドを含む圧倒的な化合物多様性と洗練された自動スクリーニングシステムにより、これまで創薬が困難とされた治療標的に対する創薬の可能性を広げるものと考えております」とのコメントをいただいております。

当社はPDPS自動化プラットフォームの運用によりPDPSを用いた創薬の入り口を広げる新たな取り組みを開始しました。今回の契約により、大鵬薬品の創薬研究が大きく加速し、新しい治療薬の開発に貢献するようにPDPS試薬の供給のみならず、広範な範囲で大鵬薬品のPDPS運営をサポートしてまいります。私は横綱級の新薬が出てくることを期待しています。