2022年2月17日木曜日

研究開発プログラムのアップデートについて

みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。
4Q決算説明会でお話した、研究開発プログラムのアップデートのサマリーです。

1.研究開発プログラムの内訳について

プログラム数については123個と、20219月末と同数です。開発ステージの内訳として、リードーGLPステージへのステージアップ(2件)、ヒットーリードステージへのステージアップ(2件)がありました。リードーGLPステージにステージアップした2件はともにPDCのプログラムです。
アプローチ別の内訳については、ペプチド・低分子医薬品が+1PDC医薬品が▲1となっています。これは、PDCとして開発を検討していたプログラムをペプチド医薬品プログラムにシフトしたためです。
現状、ペプチドリームではプログラム数を増やすことより、優先順位の高いプログラムのステージアップにリソースを集中しています。

2.主なプログラムの状況(決算説明資料p.17の抜粋)


No.1 PD-L1インヒビター
BMS-986189というコードでBMSが開発しているPD-L1阻害ペプチドは201612月に注射剤としてのPhase1を終了していましたが、R&D説明会でお伝えした通り、このペプチドを元にした次世代薬の臨床試験が開始される見込みであるとのことです。

No.4 PA-001
2022/2/4に発表したとおり(リンク)、オミクロン株を含む様々な変異株に対して抗ウイルス活性を示すことを確認しました。
また、2022/2より日本での臨床研究を開始しました。現在、今月中の初回投与を目指して医療機関での準備が進められています。さらに、R&D説明会でお伝えした通り、経口化の取り組みも進めています。
これらのデータを活用しながら、最速で上市するにはどのような進め方がいいのか、複数のシナリオを想定しながら開発パートナー候補との協議を進めています。

No.17 c-Metアゴニスト(=PG-001
ペプチグロースが細胞医療/再生医療に使用される成長因子の代替ペプチドを開発・販売していくのに対し、ペプチドリームでは治療薬用途での開発を進めており、c-Metアゴニストについては共同研究開発パートナー候補との協議が進んでいます(秘密保持義務を負うステータスが近づいているため、p.17のパートナーの欄を「非開示」に変更しました)。
成長因子は細胞表面の受容体をターゲットにしていることが多いため、これらの代替ペプチドはPDCのキャリアペプチドとしていろいろなプログラムへ展開する(=ハブ&スポーク※)ということも今後考えています。

3. 2022年の臨床入りプログラム

2022年に臨床入りするプログラムとしては、2-5個を想定しています。すでにPA-001の臨床研究は開始しており、その他のものとしてBMS社の次世代薬・GhRアンタゴニスト(Amolyt社が臨床準備中)なども含めて考えています。

どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

※ハブ&スポーク:ハブを中心にそこから伸びる複数のスポークによってネットワークが形成されること