2022年10月7日金曜日

個人投資家説明会で頂いた質問②:放射性医薬品事業について

みなさま、こんにちは。IR広報部の沖本です。

9/26に開催した個人投資家説明会で頂いたご質問のうち、その場でお答えできなかったものを回答させていただきます(テーマ別に3つに分けています)。

Q2に関連してですが、現在では多くを輸入に依存している医療用ラジオアイソトープの国産化を実現するためのアクションプラン案(リンク)が内閣府より発表されており、Mo99/ Tc99mAc225等の国内製造の必要性に言及しています。

●放射性医薬品事業について

Q1. 放射性医薬品の参入障壁は非常に高いと思いますが、今後市場が大きくなった際も新規参入はほとんどないと予想されているのでしょうか。また、AAA社は日本で177Lu-PSMAの開発を進めているようですが、大型薬は海外企業が自社開発をして販売委託契約だけになってしまい、共同研究品を除いて権利を中々取得できないという事態にはならないのでしょうか。

A1. 現在、日本国内で放射性医薬品の開発・製造・販売まで一気通貫で機能を有する企業はPDRファーマを含め2社しか存在しないものと認識しております。放射性物質を取り扱うためには特殊な法規制やオペレーションに対応する必要があり、新規参入のハードルは決して低いものではないと考えております。グローバルでも非常に注目を集めている領域ですので、今後ますます製薬各社による製品開発が盛んになってくるものと期待しております。既に開発が進んでいて承認が近いものもあれば、これから本格的な開発が進んでいくものもあり、ケースバイケースではありますが、いずれの場合においても当社の強みを活かせる点において変わりはなく、共同研究品かどうかに関わらず、国内での権利を取得できるものも多くあるものと考えております。

 

Q2. 放射性物質の輸入は輸出国の原子力政策に大きく左右されますし、Ac225やその原料など争奪戦になっている核種もあるかと思います。輸入については各省庁などとも連携しているかと思いますが、今後の安定供給について課題や取り組みがあれば教えていただけないでしょうか。

A2. 核種の輸入に関しては、その時々の市場の状況に合わせて、コスト面、安定供給の観点から最適なプランを検討しながら進めております。一方、現状では医療用ラジオアイソトープの多くが輸入に依存している状況にあり、国産化については2022/5に内閣府よりアクションプラン案が公表されております。当社でも様々なステークホルダーと協議を重ねており、将来を見据えた国内調達可能性について検討しております。


Q3. α核種の生産や調達の目処は立っているのでしょうか。

A3. ご指摘の通り、α線に限らず、次世代核種については、その生産や調達が重要になります。当社でも次世代パイプラインとして新しい核種を活用した製品開発も検討しており、その開発計画の中では、核種の調達を含めたトータルプランとして検討されております。