みなさん、こんにちは。IR広報部長の岩田です。6月12日の12時に、米国メルク社と新型コロナウイルス感染症治療薬の共同研究開発を開始することを発表しました。
米国メルク社とは、2015年4月に始まった創薬共同研究開発において、6つのプログラムすべてにおいてヒットペプチドを見い出しています。創薬共同研究開発は、基本的には先方の企業内でいろいろ試してみて、ヒット化合物が見つけられなかった難しい創薬ターゲットが対象です。6つすべてにおいて、ヒット化合物が得られたことは、米国メルク社での当社の評価は高いと予想され、今回の契約もそれを証明するものだと私は考えています。
今回の契約の注目点は、現在、世界的な感染拡大が問題となっている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の治療薬の開発だけでなく、将来的に発生する可能性が高い新たな新型コロナウイルスに対する治療薬の共同研究開発も含まれていることです。
米国メルク社は、がんとワクチン、感染症に強みをもつ世界大手製薬企業です。エイズウイルス、肝炎ウイルス、エボラウイルスなどを含む多数の抗ウイルス治療薬の開発実績があり、優れた人材と研究開発インフラを備えています。一刻も早く世界中の困っている患者さんに薬を届けることを創業の精神ととする当社にとって素晴らしい研究開発パートナーといえます。なお、ニュースリリースでコメントいただいた米国メルク社のvice presidentであるEmma Parmeeさんは製薬業界ではとても有名な方です。
お互いに信頼関係があつく、新型コロナウイルス感染症に対して高い意識を共有しての契約であり、研究開発は順調に進むと期待しております。